岸部では出来なかったこと、北新地だから出来ること、 「それって一体なんやろ・・」、移転の際に一番考えたことでした。 でもそれは、新しいパンのアイデアとか、新しいサービスの提供とか、 そんな「僕が出来ること」「シュクレが出来ること」のような、 僕らの中に既に答えがあるようなものではなく、 目先を変えるだけ、小手先だけのことではなく、 長い時間がかかっても、一緒に気づいたり学んだり感じたりして行けるものがいいな、 言葉や文章だけでは伝えられないことを本気で分かち合えたらいいな、 そんな想いに辿り着きました。

その想いを具体的な画に落とし込んでくれたマネージャーの横田がいて、 こんなパン屋のささやかな願いに賛同してくれた頼もしい仲間たちがいて、 それを積極的に参加し楽しんでくれるお客さんたちがいて、このMARKETは成立しています。 この日ばかりは僕らも「GREEN MARKET」の参加店のつもりです。 「何を作るにしても、そこには人いて想いがある」、 それを直接作り手さんたちと接して感じてもらいたいんです。 堅苦しい食育の講義なんて僕らの性に合わない。 楽しく、会話して、美味しく、分かち合って、 作り手は作りっぱなしじゃなく、食べ手は食べっぱなしじゃなく、 その向こうに「人」がいる当たり前のことを改めて認識し合うと共に、 その「人」として繋がれる喜びが広がっていくMARKETになればいいなと願っています。